『未知 なる母』
 未知が出産した。双子だった。赤ちゃんを見にやってきた真由実。双子を育てる大変さを知る。だが、そんな忙しいなかでも、未知は赤ん坊を無理矢理笑わせる方法を見つけ、それを繰り返しては、自分が笑い転げている。最初はたしなめている真由実だが、そのおもしろさにはまってしまい・・
 
 「妊婦がやりたい」と梅田さんが、ある日言ったわけです。やりたいと言われてダメだとも言えません。私にもプライドがあります。でも、普通に妊婦やってもしょうがない。双子にしようとまあ、すんなりそこは決まりました。私は双子に目がないので、なにかと双子を出したがります。自分でもどうしてそんなに双子に惹かれるのかわからないんですけど、もうゾクゾクするんです。双子のお母さんの日記などをネットで読みまくりました。想像を絶する、すさまじい子育てなんです。公園などに行っても、二人がばらばらにならないように、一カ所で遊ばせなければならないから、ある程度の年齢になるまでは双子であるメリットなんてない、と言い切っているお母さんもいました。勉強になります。そして、おなかの大きな未知を仰向けに寝かせて喋らせたのですが、あとから「双子が入っているおなかを上にしては寝れないものです」と指摘されました。勉強になります。